強誘電性と強磁性を併せ持つマルチフェロイック材料は、次世代情報記憶デバイスとしての可能性から、過去20年間に大きな進展がありましたが、その対象はほぼ酸化物に限られていました。
東北大学大学院理学研究科の青山拓也助教、金属材料研究所の南部雄亮准教授、未来科学技術共同研究センターの黒澤俊介特任准教授、山路晃広特任助教らは、京都大学大学院工学研究科の朱童特定助教、高津浩准教授、セドリック・タッセル准教授、陰山洋教授、ノースウェスタン大学、大阪大学、高エネルギー加速器研究機構との共同研究により、マルチフェロイック特性を示すペロブスカイト塩化物を発見しました。従来の酸化物では電場や磁場で制御されていましたが、塩化物を用いることで温度での制御に初めて成功しました。塩化物の柔軟性に加え、より低い電荷の金属を用いることができるなど材料開発の幅を大きく拡げ、実用的なデバイスの開発を促進するものと期待されます。
本成果は、Nature Materials誌に2024年1月5日10:00現地時間に掲載されました。
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