レーザースキャンと3D画像で地中埋設物を高精度に可視化できる新技術を開発 ~老朽化したインフラ点検の効率化に期待~(吉川PJ)

 経年劣化する埋設物の敷設替え需要が増大するなか、水道や下水道、送電線の埋設管などの埋設物損傷事故により住民生活に支障が生じるケースが全国各地で発生しています。事故要因の多くが正確な埋設位置が把握できないことがあげられています。

 東北大学未来科学技術共同研究センターの吉川彰教授・大橋雄二准教授らのグループは、東北大発ベンチャーの株式会社XMAT(仙台市)の面政也代表取締役らとともに、3D測量技術と拡張現実を組み合せて活用することにより、埋設物の精度の高い可視化技術の開発に成功しました。

 従来は電磁波の反射強度により埋設物の位置を推定しておりましたが、地表面の湿潤状態や埋設物の品質に影響を受け精度に課題がありました。また、電磁波の応答しない環境への適用が困難でした。一方、拡張現実技術を用いた可視化技術は、設計段階での空間位置と施工時との比較で出来形管理をする用途として開発されているものの、施工後の埋設物へは適用されていません。

 これに対して本技術は、レーザースキャンで埋設時に埋設物の位置を3D点群情報として測定・把握して拡張現実空間上に座標変換し、ウェアラブルグラスを用いて3D点群データを表示することで、地中に埋まっている埋設物をあたかも透視しているかのような臨場感を得ることが可能になります。埋設物の正確な位置情報が視覚的に把握できるため、埋設物の維持管理作業の効率化や事故軽減に大きく貢献できます。また建設工事および構造物のアセットマネジメントのDX(デジタルトランスフォーメーション)化の推進に貢献することが期待されます。

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