細胞移植治療に使用される免疫抑制剤タクロリムスが血管網の新生構築を阻害する細胞移植治療の成績向上へ向けて

 東北大学未来科学技術共同研究センター(大学院医学系研究科兼務)の後藤昌史教授、大学院医学系研究科先進外科の大内憲明教授、西村隆一医師らのグループは、糖尿病を対象とする細胞移植治療である膵島移植において、臨床現場で比較的安全とされ頻用されているタクロリムスという免疫抑制剤が、移植後の膵島周囲の栄養血管網の新生構築を阻害することを明らかにしました。これまでに、副作用が多いことで知られるシロリムスには血管構築阻害効果があることが知られておりましたが、現在も臨床現場で頻用されているタクロリムスに同様の作用がある事が判明したのは初めてです。この結果は、今後の細胞移植治療の成績向上へ向けた戦略を構築する上で有用な知見になると思われます。
 この研究成果は、米国の国際学術誌The Public Library of Science ONE (PLOS ONE)に4 月17日(米国東部時間)に掲載されました。

プレスリリース本文はコチラをクリックしてPDFでダウンロードしてください。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2013/04/press20130418-01.html(東北大学全学のHPにリンクします)