革新的イメージセンサ・計測技術を基盤とした高精度半導体集積回路製造技術の開発 Development of advanced semiconductor integrated circuit manufacturing technologies based on innovative image sensors and metrology

研究の概要
世界最高水準のクリーンルーム施設を有するNICHe未来情報産業研究館の機能を活用して、これまで培ってきた高性能イメージセンサ・計測技術を基盤とした、半導体分野の様々な産学連携研究開発を推進します。要素技術開発にとどまらず、材料・装置・プロセス・計測評価・デバイス・回路・システムまでの高精度半導体集積回路製造技術の開発を推進して、実用化・社会実装を行い、半導体・エレクトロニクス関連企業の競争力向上につなげる開発を行います。
研究の特色
社会の発展に貢献するデータ・AI活用が加速的に普及・発展するにあたり、半導体集積回路分野とその製造・生産技術を有することは極めて重要になっています。ナノスケール素子の大規模・3次元集積構造の製造のために、大口径ウェハ全面で原子レベルの制御性を有する加工精度が要求されます。そこでは、センシング・計測技術を基盤とした高精度な製造技術の確立が必要です。
広ダイナミックレンジ・高時間分解能イメージセンサによる流体濃度分布計測技術、高精度近接容量イメージセンサによる近接容量計測技術開発、Beyond 2nm半導体の応用範囲拡大を可能とする短TATクリーンプロセス装置技術開発、高精度プロセス・材料・評価技術等を中心に実用レベルの開発を推進します。
期待される成果・展開先
広ダイナミックレンジ・高時間分解能イメージセンサ及びセンシングシステムを構築し、ガス・液体の濃度分布のリアルタイム計測・制御を可能とすることで、半導体集積回路製造装置・プロセスの高精度化に貢献します。ここでは、Leading-edge Semiconductor Technology Center(LSTC)の参画機関として、Beyond 2nm先端ロジック半導体の短TAT製造を支える実用化研究を遂行していきます。また、合わせて多分野への水平展開も図っていきます。高精度近接容量イメージセンサを用いた検査・計測技術を発展させ、ウェハ・基板プロセスの高精度化に貢献していきます。また、未来情報産業館の有する物理分析、化学分析、電気特性計測技術を用いた部材、素材、デバイスの評価を新材料・構造に対して短サイクルタイムで実施していくことで、クリーンなプロセスとグリーンなエコシステムの創出に貢献します。

未来情報産業研究館外観写真

半導体製造装置チャンバ内ガス濃度分布可視化技術