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腎臓病により変性した細胞の修復をマウスの実験で確認 ―腎臓病の治療戦略に新たな道筋―(鈴木PJ)

プレスリリース 2026年08月05日

 現在、国内の成人の5人に1人が腎臓病を発症しているといわれていますが、腎臓病は病態が複雑なため、効果的な治療法の開発が遅れています。

 

 東北大学病院 石岡広崇 助教と東北大学未来科学技術共同研究センターの鈴木教郎教授らの研究グループは、腎臓病の進行に伴って、腎臓内の「線維芽細胞(※1)」が変性し、「筋線維芽細胞(※2)」となって腎臓を「線維化(※3)」させ、病態が悪化することを2013年に発見しました(※4)。この研究成果をもとに今回さらに研究を進めたところ、筋線維芽細胞に線維芽細胞の性質を回復させる薬剤を探し出すことに成功しました。また、この薬剤を腎臓病を患ったマウスに投与すると、線維化が軽減されたうえに、腎臓の他の細胞の性状も改善することを確認しました。本研究成果によって、腎臓病に対する根本的な薬剤治療法の開発に新たな道筋が示されました。

 

 本研究成果は、2026年7月20日に生命科学の国際学術誌Life Sciencesのオンライン版で公開されました。

 

(※1)線維芽細胞:ほとんどの臓器に存在し、臓器の構造を支える細胞です。腎臓には、尿を生成する尿細管と血管が複雑に絡み合っていますが、それらの隙間を埋めるように線維芽細胞が存在します。

(※2)筋線維芽細胞:線維化部位に出現し、線維成分を多量に産生する細胞です。腎臓病では、もともと腎臓にある線維芽細胞が筋線維芽細胞に変化し、線維化を進めます。

(※3)線維化:臓器の損傷を受けた部位にコラーゲンなどの線維成分が蓄積し、臓器が硬くなる状態を線維化と呼びます。腎臓以外でも、ほとんどの臓器で認められ、線維化が進むと、臓器の構造が破壊され、本来の機能を保ちにくくなります。

(※4)2013年7月8日プレスリリース「腎臓病の悪化を促す細胞を特定」(こちらから

 

関連資料

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