短期間の絶食とインスリン投与が膵島移植の効果を増大する -糖尿病治療のための細胞移植の成績向上へ向けて-

 東北大学未来科学技術共同研究センター(大学院医学系研究科兼務)の後藤昌史教授、大学院医学系研究科先進外科の大内憲明教授および神保琢也医師らのグループは、糖尿病を対象とする細胞移植治療である膵島移植において、移植後の短期間の絶食とインスリン投与が膵島移植の効果を劇的に増大することを明らかにしました。これまでの研究により、移植された膵島細胞への栄養血管が完成するまでに約2週間かかることが分かっていました。そこで、この栄養や酸素が十分に行き渡らない時期の膵島細胞を疲弊させないことが移植成績向上へ向けて重要であると考え、短期間の絶食とインスリン投与を組み合わせる新しい膵島移植手術法を考案し、その効果を初めて明らかにしました。この結果は、今後の膵島移植治療の成績向上へ向けた戦略を構築する上で極めて有用な知見になると期待されます。

この研究成果は、米国の国際学術誌Transplantationの電子版に11 月25日(米国東部時間)に掲載されました。

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